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マツモトダイスケ × 加藤淳也の「公園」にまつわる展示を10月29日まで末広町で開催


  • PARK GALLERY 〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目5−20 Chiyoda City, Tokyo, 101-0021 Japan (マ⁠ップ)

PARK GALLERYでマツモトダイスケ × 加藤淳也の「公園」にまつわる展示を10月29日まで開催

東京・末広町のパークギャラリーでは、7周年を記念したエキシビジョンとして 2023年10月18日(水)より写真家・マツモトダイスケと、パークディレクター加藤淳也による共同企画展『POST PARK』を開催します。

「次の公園」を意味するこの企画展は、マツモトと加藤の友人・知人から寄せられたテキストと、公園をテーマに撮り下ろしたマツモトダイスケの写真をガイドに、公共空間としての公園の意味や、公園的な存在の大切さ、居心地のよい場所の必要性について考えていくためのインスタレーションです。

あなたが想う、公園的ななにかとは。

■ 開催概要

●タイトル:PARK GALLERY 7th Anniversary Exhibition マツモトダイスケ × 加藤淳也 特別展示『 POST PARK 』
●開催期日:2023年10月18日(水)〜 10月29日(日)
●開催場所:PARK GALLERY (〒101-0021 東京都千代田区外神田3丁目5−20)
      東京メトロ 銀座線・末広町駅(徒歩約5分)
      東京メトロ千代田線・湯島駅(徒歩約7分)
      JR 秋葉原駅 / 電気街口(徒歩約10分)
      JR 御茶ノ水駅 / 聖橋口(徒歩約12分)
●開催時間:13時〜20時 | 入場無料
●定休日:月・火曜(祝日は営業)

様々なジャンル、視点で活動する個性豊かな “13人” による寄稿文と、100枚を超える写真を展示。公園をテーマにした1冊の雑誌をつくるような感覚の “読む” エキシビジョン。

まずは公園を散歩でもするかのように、ぜひ、パークギャラリーへと遊びに来てください。そして、たくさん並んだ言葉と景色の中から、あなたにとっての大切な居場所や、公園的ななにかを、見つけてもらえたら幸いです。

そしてそれを次の公園に向けて、みなさんも投げかけてみてください。

■ 寄稿者

大橋裕之
小田佑二
カワイハルナ
熊井晃史
田窪直樹(Pulp / POL)
なかおみちお
ネグラ(妄想インドカレーと越境庶民料理店)
細野晃太朗(37)
増田薫(思い出野郎Aチーム)
宮口龍生
宮崎知恵(STOMACHACHE.)
山下敦弘
山田大介

■ 展示に寄せて

●マツモトダイスケ / 写真家

「雑誌みたいな展示がしたい」という淳也くんとの会話からはじまった『POST PARK』。

展示に合わせて都内のたくさんの公園を撮って回った。電車で行くこともあったけど、基本的にはチャリンコで。なんでかと言うと公園って大それたものではなく身近な物だったから、少し遠くても “あえて” チャリンコ漕いでバシャバシャ写真撮りながら向かった。

どの公園に到着してもとりあえず缶コーヒーを買ってタバコを吹かしながらベンチに腰掛けてあたりを見渡す。あの頃と何ら変わらず(マナーは守ろう)。

数年前、家の近所を散歩してた時、小学生のチャリンコ爆走族がすれ違いざまに叫んでいた言葉が、通り過ぎたあともずっと耳に残っていた。
「新しい公園探しに行こうぜっ!」

なんて魅力的でカッコイイ台詞だろうと思った。

思い出してみると確かに行動範囲が広くなるたびに新しい公園をみつけてワクワクしていた。新しいベンチ、ジュース、遊具、そしてそこにいる人たち、そのすべてが新鮮で、まるで違う国に来たような感覚だった。 

大人になった僕たちは公園へ行く機会が減っていった様に思う。

公園だった「アソコ」は形を変え、ライブハウスやナイトクラブ、居酒屋やバーなどに変わっていった。「ソレラ」へいく理由は「アソコ」の時とあまり変わっていない。友達がいるから、1人で家にいても退屈だから、そして新しいワクワクが待っている「カモシレナイ」から。

この展示のタイミングで38歳になる僕は、今この文章を読んでくれた貴方に大きな声で言いたい。

「新しい公園探しに行こうぜっ!」

想像していた大人にはなれてないのかもしれないけど、夜な夜な集まって秘密を共有していたあの頃みたいに、新しく見つけた遊び場で僕は貴方と待ち合わせがしたいんです。

●加藤淳也 / パークギャラリー / 編集者

ダンプちゃんこと写真家マツモトダイスケと会うと、仕事で忙しい時も、疲れている時も、気持ちが乱れている時も、変わらずに「あの頃」に戻れる感じがする。それは10年前もつ焼き屋で出会った時のようでもあるし、学生時代のようでもあるし、それぞれの町を時代を駆け抜けた子どもの頃のようでもある。目的なく集まって、雑誌を広げて、これがカッコいいとか、あの子がかわいいとか、あれが欲しいとか言っていたあの頃、その横にダンプちゃん、もしくはダンプ的(ポストダンプ)な誰かがいた記憶。

彼が今回撮影してきた150枚を超える写真群は、まるで船を安全に導く灯台のようだなと感じた。「だいじょうぶ」と言われているような気さえする。夜に灯る公園のあかり、海原のような草むら、禁止とされながらも自由に楽しむ子どもたち、空き地を失い社会からはみ出てしまいそうな人たちまでも、灯台だ。

そうなると、みんなから集まった言葉たちはどこか「公園」という名の居心地の良い場所を探している船のような感じがしてくる。マツモトダイスケの写真が灯台のあかりとなってそれぞれと交信するイメージがこの展示にはある。そしてそれはきっとこの展示に触れたあなたの灯台にもなりうる。

だからぼくは、みんながいつ迷ってもいいように、灯台守のような気持ちで、この先の数年も、この「公園」という名のギャラリーで過ごそうと思う。

理由がなくたって集まっていたあの頃のような気分で、今回の展示も、思い切り楽しもうと思う。

■ マツモトダイスケ

写真家 1985年 鳥取県出身 世の中に溢れる様々なテーマを用いて夢で見るような世界観を現実世界からサンプリングした事象や事柄、ありふれたイメージを使って写真に落とし込む。2012年にZEN FOTO GALLERYで初個展【SEKAINOHEIWA】を開催と同時に1st写真集を発表。2014年には同ギャラリーでの個展【TSUMITOBATSU/AKARUIMIRAI】と2冊の写真集を出版。その後も東京を拠点に国内外で個展、グループ展、芸術祭に参加。2020年から自身の企画『SOULS』を開始。2022年、ペインターのgeeekmanとの共同作品『未来原人サンド』をUNDERCOVERとのコラボレーションを発表。

HP:https://www.tumblr.com/daisukematsumoto-damp
IG:@hdaisukematsumoto_damp
X:https://twitter.com/da_____mp

■ 加藤淳也(PARK GALLERY)

1982年山形出身。東京・末広町の PARK GALLERY のオーナー兼ディレクター。写真家を中心としたクリエイターのエージェント業や制作会社でのディレクター業を経て2012年に独立。現在はギャラリー運営の傍らアートディレクターや編集者として、東京を拠点にさまざまな地域の魅力を発信する活動を行なっている。主な仕事に、佐賀の観光ガイドブック「さがごこち」、宮城県石巻の総合芸術祭「Reborn-Art Festival 公式ウェブサイト(2019〜)」、東京新聞「STAND UP STUDENTS」など。 ヒップホップユニット WEEKEND(〜2012年)として Fishmans のベーシスト柏原譲氏や tofubeats 氏らとのコラボレーションによって制作したアルバムをリリース。
ポッドキャストラジオ『耕耕』のパーソナリティも務める。

IG:@junyakato_parkgallery

■ POPAP編集部より

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