東京都現代美術館にて、2021 年に設立 15 周年を迎える rhizomatiks(ライゾマティクス)の個展を開催!
ライゾマティクス(以下、ライゾマと表記)は、設立以来、常に人とテクノロジーの関係を探求していま す。世界的に活躍するアーティストであるビョーク、スクエアプッシャー、Perfume、狂言師・野村萬斎や 研究者らとのコラボレーションに加え、多様な視覚化や問題提起型のプロジェクトを通して、技術と表現の 新しい可能性を追求してきました。斬新なインパクトを持つその時間/空間的表現は、国際的に高い評価を 得ています。本展は、ライゾマの美術館における初の大規模個展となります。オンライン上にもハイブリッ ドに展開する新作やアーカイブを通して、絶え間なく変化する世界と同期する彼らの卓越した試みを複合的 (=multiplex)に呈示します。
ライゾマによる表現活動は、いわゆる「メディアアート」の領域を超えて、データの視覚デザインなどの研 究開発的要素や、建築、デザイン、広告やエンターテイメントなどのビジネスに及び、社会に影響を与える 力を持っています。彼らはアイデア、ハード/ソフト開発からオペレーションに至るまでチームが一貫して 取り組むフルスタック集団であり、アーティスト、プログラマーや研究者をメンバーに含んでいます。 変化しやすい複雑で曖昧な現代において、私たちの身体はバーチャルとリアルの間で揺れ動いています。そ して、大量情報化社会の中で見えないものをどのように把握し理解するか、リアルな接点を探しています。 ライゾマは、これらの状況に対してさまざまな角度からアプローチしてきました。例えば、多様な国際的パ フォーマーとのコラボレーションでは、テクノロジーとフュージョンする新しい身体のヴィジョンを創出し、 「リサーチ」として行った脳科学者や天文学者など科学者・研究者とのコラボでは、データの可視化によっ て見えないものへのリーチを可能にしています。
本展では、美術館における初の大規模個展として、彼らが展開してきた領域横断的なクリエイションを展望 するとともに、「現在」とクリティカルにシンクロする新作プロジェクトが展示されます。デジタルなネット ワーク社会の中にあって、新しい人間性(ヒューマニティ)の可能性と、未知の視覚ヴィジョンを追求する ライゾマの魅力を伝える展覧会となります。ポスト・コロナの社会において、世界がオンライン化を求めら れ、人間としてのコミュニケーションのあり方についての新しい可能性が問われています。その渦中にあっ て、多くのプロジェクトや技術提案を実践しているライゾマが、2021 年春、変化し続ける世界における「新 しいアーティストの役割」を見せる試みです。
展覧会概要
会期
2021 年 3 月 20 日(土)- 6 月 20 日(日)
休館日
月曜日(5 月 3 日は開館)、5 月 6 日
開館時間
10:00-18:00(展示室入場は閉館の 30 分前まで)
観覧料
一般 1,500 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 900 円 / 中高生 500 円 / 小学生以下無料
※予約優先チケットあり
会場
東京都現代美術館 企画展示室 地下 2F